石堂動物病院

院長のひとりごと

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2007年 08月

2007.8.15(水)

獣医内科学アカデミー

先週の土曜日、日曜日(8/11〜12)は東京で開催された獣医内科学アカデミーに参加してきました。
内科学アカデミーとは日本の獣医科大学の内科系の先生達が主催している大きな学会です。毎年、最新の獣医学情報を提供してもらえるなかなかおもしろい学会です。

朝の9時から夕方の6時半、会場によっては夜の8時まで開催されています。真面目に勉強すると、とっても疲れます。さすがに2日目の午後になれば、私のようなおじさん獣医さんにはこたえます。2日目の午後はまるまる腫瘍学の講演があったのですが、後半は眼は痛くなるは、知恵熱が出てきたのか頭は痛くなるはでヘロヘロ状態でフィニッシュしました。

講演を聞く以外に、今、抱えているお悩み症例2例を大学の先生などに相談してアドバイスをもらってきました。1例は胸の中にあるしこりが悪性のリンパ腫なのか良性型の胸先腫なのかレントゲンを診てもらいました。こちらの方は私の診断と同じでちょっとほっとしました。もう1例はなかなか良くならない皮膚病です。皮膚病専門の病院に勤めている先生と意見交換してきましたが、ちょっとやっかいそうな感じです。その他にも、外科手術の相談をしてきました。
各分野の専門家にこっそりと教えてもらえるので、講演を聞く以外でもお勉強になるのが学会の楽しみです。まだまだ獣医学は奥が深く現在進行形でお勉強です。

そして、年に数回しか会えない各地のお友達獣医さんと、バカを言いながら食事をしたりお酒を飲むことが最大の楽しみかもしれません。
これがあるから学会に参加しているのかも…、

臨時休診になって御迷惑をお掛けしているかもしれませんが、決して遊んでる訳ではありませんので、ご理解ください。

2007.8.10(金)

レクチャーシリーズ in 京都

レクチャーシリーズ in 京都とは私が所属している日本臨床獣医学フォーラムが主催している地方の勉強会です。卒後教育の目的で平日の夜に2時間の勉強会を開催します。
その世話役をやってきて、もう7年がたちました。今では私の変わりにこの勉強会を運営してくれる先生もできました。

今週の火曜日の夜9時から2時間、このレクチャーシリーズの勉強会が開催されました。勉強のテーマは繁殖学です。東京から先生をお呼びしての「犬と猫の繁殖生理学」を中心にした講議です。まるで大学で授業を受けてるような内容でした。

大学生の時にはチンプンカンプンだった内容も、今ではほぼ理解できました、やはり獣医療の現場で苦労すると必要に迫られ、繁殖学の雑学を断片的に学習してきたのだと思います。それが、大学の授業のような講議のおかげで、系統だった形で頭の中で整理され復習できた私にとっては大変有意義な勉強会でした。

また、意外な真実も知りました。
猫って1年中発情するのが普通と思っていましたが、本当は季節性発情をする動物だそうです。でも、家の中で飼われる事が多くなって日照時間が均一化されてきなので、季節性がなくなって1年中発情するそうです。う〜、知らなかった。

最後に犬、猫の人工受精の方法のお話がありました。そこまでしなくても、自然に委せて子供が生まれるのが一番だと思うのですが…、昔、ブリーダーさんに頼まれ、犬の人工受精をした事があります。その時に、「この母犬はアメリカンチャンピオンで○百万で、だから子犬は1匹○十万になるですよー」と自慢げにお金の話ばかりで嫌な思いをした事があります。それ以来、人工受精が嫌になってしていません。そんな事も思い出しました。

飼主さんは知らないかもしれませんが、少しでも多くの動物を助けてあげようと、多くの獣医さん達が、診察の終わった後の時間に勉強しています。ほんとうは、ビール飲んでゆっくりしたい時間なのにね…、
病院の電気が消えても、こんな感じでお仕事の続きのように勉強している獣医さんもいますからね。

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