石堂動物病院

院長のひとりごと

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2012年 04月

2012.4.27(金)

佐渡の野生のトキのヒナ誕生に思う

先日の新聞に「佐渡の野生化させたトキのヒナが誕生!」という記事が出ていた.
とっても,とってもすごい事だと思う.
拍手,拍手,大喝采である.

皆さんは日本で行われている,野生動物の保護,復活の活動を知っていますか?

山階鳥類研究所が日本列島のはるか南の太平洋の離島でのアホウドリのコロニー(繁殖地)回復のためにデコイ(鳥の模型みたいな物)を使って活動を続けてきた.その結果,より安全な場所へのコロニー引っ越しに成功し,アホウドリの数も増えてきた.

兵庫県の豊岡市は「コウノトリの里」の復活を目指して,コウノトリの保護センターを作り,繁殖を続け,無農薬の水田を復活させ,コウノトリの安全なエサを提供できる環境を整え,自然界に放鳥してコウノトリの自然界への復帰に成功している.

そして,今回,佐渡のトキ保護センターは中国から譲られたトキを使って個体数を増やし,数年前にトキを自然界への復帰させた.そして,今回のヒナの誕生である.

この他にも,対馬の「ツシマヤマネコ」の保護活動,沖縄の「ヤンバルクイナ」の保護活動,などなどが時々メディアに取り上げられ紹介されている.

日本はもっともっと自然保護に関連する事業を応援する国に変わっていって欲しいと強く思う.そのような事が充分に出来てこそ,始めて文化レベルの高い国だと評価されるのだと思う.

次の復活動物は「ニホンカワウソ」か? 「日本オオカミ」か?
想像しただけで,ロマンチックだと思うのは私だけだろうか…?

中国からトキを譲り受け,トキの繁殖計画が発表された時,佐渡のトキ保護センターで獣医師の募集があった,その時,真剣にトラバーユを考えた.
もし転職していれば,今頃「情熱大陸」でVサインしてたかも?(笑)

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