石堂動物病院

院長のひとりごと

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2015年 06月

2015.6.6(土)

わからんわ,マイクロチップ助成事業… ?

この5月から京都市の主導,獣医師会の協力でマイクロチップ事業が始まりました.

マイクロチップとは,直径2mm,長さ10mm程度の金属チップで,犬猫の背中の皮膚の下に埋め込むものです.このチップの中にそれぞれの動物の固有番号15桁が記録されています.この番号を専用リーダーで読み取り,動物ID情報ベースの登録情報と照合することが可能です.

では,なぜ,マイクロチップを埋め込むのでしょうか?

京都市の広報文では,
「データーベースには犬猫の情報のほか,飼い主の指名や住所などを登録しますので,犬猫の盗難や迷子の防止,災害時等に保護された犬猫の飼い主への返還に効果があります.また,飼い主の責任意識の向上にもつながります」
と書かれています.

私には全然しっくりこない…

我が家の「あらら」と「こはる」で考えれば,盗まれるような事がないように充分に注意するし,もし,迷子や災害時に離ればなれになったら,必死で探すと思う.
普通の飼い主なら,みんなそんな風にすると思うのだが…

迷子の犬猫を飼い主さんの元に返すためのシステムらなら,もっと今様なスマートな方法があると思う.各保健所や関連施設とネットワークを組んだ検索システムのホームページとか…

京都市の広報文では「マイクロチップ装着」って書いてありますが,正しくは「皮膚の下に挿入(埋め込む)」です.「装着」と「挿入」は全然違う.
何で京都市は正しく伝えないのかな…,狡さを感じてしまうのは私だけ….

病気でもないのに,個体管理の目的だけで,何で動物の体のなかにマイクロチップという異物を埋め込む必要があるのかな…?

自分の体の中に埋め込まれる事を想像するとゾッとする.嫌だな.
(ちなみに,私はマイナンバー制度で管理されることも嫌だな)

もっと違う発想,方法で,人と動物がうまく暮らせる街を作ることができないものでしょうか?

と言うことで,当院はマイクロチップ指定動物病院になりませんでした.
マイクロチップ挿入をご希望の方は,京都市獣医師会に問い合わせして,指定動物病院を紹介してもらってください.

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