猫のよもやま話3:「招き猫」のお話
黒色の「招き猫」の発祥の地はなんと京都なのです。
京都市東山区(三条大橋の北東)に、右手を挙げた黒い招き猫が祀られている檀王法輪寺(だんのうほうりんじ)というお寺があります。寺社関連では日本最古といわれる招き猫説が残っています。
檀王法輪寺は浄土宗のお寺で、1611年に浄土宗を琉球(現・沖縄県)に広めた袋中上人(たいちゅうしょうにん)によって創建されました。本尊は主夜神(しゅやじん)で、本堂の奥に安置されています。
主夜神とは「恐怖諸難を取り除き、衆生を救護し、光を以って諸法を照らし、悟りの道を開かせる」神様で、「主夜」が「守夜」に転じ、夜を守る神として盗難や火災を防ぐご利益があると信仰されてきました。主夜神の使いとして、その手前に安置されているのが右手を挙げる黒い招き猫です。
黒猫は、昔の日本では「夜でも目が見える」などの理由から「福猫」として魔除けや幸運の象徴とされ、黒い招き猫は魔除け厄除けの意味を持つと言われてきました。このお寺の黒い招き猫が右手招きの理由については、「人を災いから遠ざけて健やかにして、人を呼びお金にも繋がっていく意味がある」とのことだそうです。
檀王法輪寺には招き猫が沢山展示されていますので、一度訪れてみてはいかがですか。
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