犬の認知症
人間の寿命が延びているように,長生きするワンちゃんも増えてきました.
長生きの理由として,獣医学の進歩,ワクチン接種・フィラリア予防などの病気の予防,バランスのとれた食事など,生活環境が改善されてきたことがあげられます.
また,何よりも『家族の一員』として迎え,大切にされるようになったことが大きいと思われます.
そして,長生きするのに伴い『認知症』になる犬が増えてきました.
高齢化に伴って、いったん学習した事を忘れたり,運動機能が著しく低下し,生活に支障をきたすようになり,家族とのコミュニケーションが困難になった状態をいいます.
まだ原因ははっきりとしていませんが,血中の脂肪酸(EPA、DHAなど)の減少が発症要因の一つであるといわれています.
これらの脂肪酸を給与するとことで認知症が改善されることもわかってきましたが,異常な鳴き声などのメカニズムは未だ明らかにされておらず,認知症についてはまだわからない事が沢山あります.